散文綴り
稽古の日。
朝から背筋がピリっとする。
叱られること、扱かれることが、こんなにも楽しかったとは。
矢張り、もともとの稽古好きなのだろうか。単にマゾなのか。
今日から「郭八景」という男形の作品が始まった。
まだ2曲めの「汐汲」がわかっていないというのに。
今までの作品と違って「郭八景」は男の人(タチと呼ぶ)の踊りなので立ち方や歩き方などが変わる。
しかも扇子の使い方が「マジシャンか?」というほどのもので、到底ついていけるものではない。
最近ようやく三味線の音にも慣れてきて、唄もどうにか所々わかるようにはなってきた。
しかし、何から何まで30年以上踊り続けてきた洋舞とは正反対の美の価値観をもつ世界なので驚愕と爆笑、困惑と放浪で支離滅裂だ。
そこがまた面白かったりする。
必死になって身体を動かそうとする自分と、実際には「無様」な格好にしかならない現実。そして其の姿を客観的にとらえながら「こんなはずではなかったのに」と思う自分。
この2週ほど、私は師匠に「お猿さんみたいですよっ!」と注意されてばかりだ。自称「サル踊り」。ウッキッキー。信じられないくらい真面目にやっているのに。
今日は右足を出さないとならない処を、何度注意されても左足が出てしまい、思わず苦笑してしまった。遂に左右までわからなくなってきた。中腰でヨレヨレになって右往左往している姿は、余りに挙動不審。
いつかは綺麗な舞姿になるのだろうか。
稽古が終わると、暫くは腰がたたなくなるほどだ。
帰りの階段では手摺にしっかり捕まらないと膝がカクンと抜けてしまって危ない。
此れが稽古の醍醐味だ。
身体はぼろ雑巾の如くヨレヨレになるのだが、心は羽のように軽い。頭の中で今日の稽古でもらった注意を反芻しながら、来週こそは、もう少し「らしく」踊れるようになりたいと望むのだ。
***
NHKで東京事変の特集番組をやっていた。
先日見たライブの映像なども流れた。
椎名林檎の描く世界観が堪らなく好きだということを再認識。
彼女の綺麗な背中のラインを見て「あーあ、バレエのレッスン受けないとダメだなぁ」と反省もする。
いろんな意味でたくさんの刺激を受けた。
***
明後日の暴欲団のライブ、私は出演はないないけれど、袖にいる予定なので「衣装何にしよう♪」などと呑気なことを考えている。
バンジマンの特攻服に合わせて、スケバンルック&とヨーヨーとかがいいかもーとか思うのだが、そういう衣装はない。せめてヨーヨーだけでも探しに行くか?
リクエストでは「ダンスの振付け師の先生って格好で!」って言われたけど、それって?それって?えーっと、どういう格好をすれば良いのだろう。
ジャズパンツか?げっ、そ、それだけは避けたい。
そうじゃなくても、最近は髪をトーンダウンして黒くしちゃったし、ネイルもとってしまったので「ジャズダンスの先生」という風貌はほぼ失われている。暴欲団のファンに取り囲まれて袋だたきとかにされないためには、自分が暴欲団の専属振付け師であるという風貌を伴わないとならいはずだ。
さて、どうしたらいいのだろう。
悩み過ぎて今晩は眠れそうにない(嘘)。
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